国登録有形文化財山口市にあるオールドダム
2016年3月に国の文化審議会が「旧桂ヶ谷貯水池堰堤」を国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申したとの報道があり、前から見に行きたいと思っていたところなので訪ねてみました。堰堤は車が通る車道からは見えません。山口秋吉台公園自転車道を行くと側にひっそりとこの石柱があり下の方は見えませんが「小郡町上水道貯水池入口」と読め、その存在を示しています。ここからは歩きとなります。
自転車道から上流を望むと堤体は見えません。この川の上流にあります。今は使われていない用水路の跡が右岸側にあります。
左岸側を歩いて上流に向かいます。道は誰かが歩いた跡はありますが、このような倒木ある道です。報道によると山口市は今後周辺整備をするような計画もあるようです。
さらに進むと道がわからなくなるような感じに。しかし、木々の向こうに堤体が見えています。
堤体が確認できました。大正12年(1923年)に完成した、高さ13メートル、長さ24メートルのコンクリートで作られた重力式のダムです。
さらに接近してみました。表面には石が積まれているようです。しかし中央には穴が新しく開けられたようです。
そう旧桂ヶ谷貯水池堰堤は、すでにその役目を終えており、水が貯まらないように堤体に穴が開いているようです。
堤体に近づいて見ました。左岸側に道があり昇ることができます。堤体表面の石積みは草で覆われておりよく見ることができません。高欄や取水塔は煉瓦積みのようです。
堤体左岸には洪水吐きの穴がありました。過去には満水になるとここから水が流れ出していたのでしょうか。
洪水吐きは下流に向かって流れます。
洪水吐きを望む。
さて、天端です。天端は立入禁止です。天端が見通せないのでアーチになっていることがわかります。
少し上流から望みます。上流側の高欄は一部がないようです。取水塔の上屋と高欄の煉瓦積みがすてきですね。
洪水吐きは横越流だったようです。上流側を望みます。今はもう水が貯まることはないようです。
旧桂ヶ谷貯水池堰堤。貯水するという役目はすでに終えていますが、堤体はしっかりとその場所にありました。なお、2016年8月に登録有形文化財として登録されたようです。